伝統継承
高知名物こけら寿司
伝統継承
高知名物こけら寿司
伝統を美味しさに乗せ
高知名物こけら寿司を
お届けします。
色とりどり幾重にも
縁起を重ねたこけら寿司
高知県の郷土料理
明治二三年より
百三十年の歴史
名物 こけら寿司
一つ一つ手作りで
丹精込めたこけら寿司
祝い事や、大切な人に
高知県名物「こけら寿司」は柚子酢を使った酢飯に焼鯖(サバ)のほぐし身を混ぜ込み、椎茸、人参、錦糸卵など沢山の具材を乗せて四角い木枠に柚子の酢飯と具材をどんどん何層にも重ねていく「押し寿司」で、3升の米に対して30kg以上の重しで一晩押さえ「投げても壊れんくらい」に固く仕上げた程良く固い食感も味も最高の押し寿司です。
こけら寿司の作り方は、木型に寿司飯を詰め、具材を並べ、その上にしきり板を置いて押す。それを繰り返していきます。寿司飯や具材を重ねていく様子は「幸せや喜びを重ねていく」という意味があります。
こけら寿司は、通常の押し寿司とは大きく違い、こけら寿司独特の様々な特徴があります。
高知県では明治時代(約130年前)から、祝いごとや神事、冠婚葬祭や出産祝い、還暦祝いなどのハレの日には必ず、親戚や近所の女性が大勢集まり、みんなで縁起を担ぎ、こけら寿司を作ってが食べられてきましたが、近年では、こけら寿司を作る家庭も少なくなってきています。
こけら寿司の酢飯は、米酢を使わずに柚子酢を使うのが特徴的で、ほんのり柚子の香りが食欲をそそります。
高知県産の柚子酢に加えた酢飯の中に焼鯖(サバ)のほぐし身を混ぜ込んだものを「酢にごし」といいます。
サバの身は少量なのでサバの食感はほとんど感じず、鯖から出る出汁が寿司飯の味に深みを与えてくれて、後味に、ほんのり焼鯖(サバ)の香りがします。
更に出汁の効いた椎茸が柚子酢の酢飯と相性が良く、口に入れた瞬間に美味しさが口いっぱいに広がります。
こけら寿司は「押し寿司」で、4.5升の米に対して30kg以上の重しで一晩押さえて程良くカチカチに固め、重く程良く硬い食感です。
少量に見えますが、押し固めてあるので実は量が多く、お腹がいっぱいになります。
柚子酢の酢飯に
沢山の具材を乗せ
何層も重ねる
重しで一晩押さえ固め
程良く硬い食感です。
こけら寿司の具材は、柚子酢の酢飯の上に椎茸、人参、人参の葉、錦糸卵などが彩り豊かに乗せられます。
こけら寿司は、具を幾重にも重ねる様子が「喜びを重ねる」という意味合いがあり、縁起物として昔から伝わっています。
縁起物なので高知県では、祝いごとや神事、出産祝い、還暦祝いなどのハレの日には必ず、こけら寿司を食べる習慣があります。
祝い事や祭りで客をもてなす際には、おめでたい料理なので、皿鉢料理の最初にこの「こけら寿司」が盛られます。
「こけら寿司」は親戚や近所の人が集まり大勢で食べるものなので、大きいものは1つのこけら寿司に米5升が使われることもあります。
四角い木枠から抜いた状態の「こけら寿司」は、箱のような形状で、その断面は何層にも重ねたケーキのように見えるほど美しい。
この箱のような形状の「こけら寿司」を食べやすい大きさに1つずつ切り分けて1人前として食べます。
「こけら寿司」の「こけら」は、木の葉、端切れ、材木を削った時に出る切り屑、こけら板(屋根を葺くのに用いるスギやヒノキなどの薄い削り板)というような意味で、木の葉が重なるように重ねて作る寿司、ということで「こけら寿司」と呼ばれるようになったといわれています。